HSPな妻が結婚生活で抱える悩みと対処(ワンポイントアドバイス)についてです。
結婚生活でこの様なことで悩まれることはないでしょうか?
1. 好みや価値観、こだわりの違いがストレスになる
2. どんなに好きでもずっと一緒にいるのは耐えられない
3. 証拠がなくても浮気を疑ってしまう
4. 夫の機嫌が気になる。機嫌が悪いと不安になる
5. いつも夫優先。だけど時々爆発してしまう
6. 愛されている実感がないと不安。愛情はわかりやすく表現してほしい
7. HSPについて打ち明けるべきか迷っている
自分とは反対の特性をもつ人に惹かれてしまう、人にはそのような傾向があります。
繊細で敏感でよく気がつくHSPが、鈍感で細かいことを気にしない人を生涯のパートナーに選ぶ。HSP×非HSP夫婦は珍しくありません。
HSPであってもなくても、他人との共同生活では何かしらのストレスがあるものですが、一人の時間を大切にし、自分のペースを乱すことなく暮らしたいHSPにとって夫婦生活は時に困惑の連続になるかもしれません。
今回は、HSPな妻目線でのお悩みについてお話します。これから結婚を考える方にもお役に立てば幸いです。
対処ワンポイントアドバイス
「好みや価値観、こだわりの違いがストレスになる」
心地よさを感じる照明の明るさ、室温、テレビの音量など、HSPには譲りがたいこだわりがあります。さらには、耐えがたい扉の開け閉めの音、パートナーのいびき、騒々しい話声。これらは、非HSPにとっては些細なことでも、HSPにとっては大きなストレスの原因となってしまいます。
パートナーが非HSPであるなら、HSPについて知ってもらう必要があるかもしれません。HSPの全てではなく、理解してほしいと思う特性だけでもいいでしょう。
言わなくてもわかってくれる、察してほしい、は多くの非HSPには通用しないのです。
「どんなに好きでもずっと一緒にいるのは耐えられない」
HSPには、気遣いで疲れた自分を癒し、受けた刺激ではち切れそうな心と脳をリセットする時間とスペースが必要です。そして、その時間は一人で過ごさなければならないのが特徴です。リセット中に話しかけられるのは不快でしかありませんし、あなたにはそんなパートナーが無神経な人に見えてしまうでしょう。
もしあなたのパートナーが、人と楽しく過ごすことがリセットの最良の方法だと考える人であれば、HSPのこの特徴を理解してもらうのは簡単ではないかもしれません。
まず、「私の方法はあなたの方法とは違う」ということを理解してもらいましょう。次に、「小さなスペースでもいいので一人になれる場所があると安心」であることを丁寧に伝えましょう。
大事なのは、これらは自分の気質のためであり、愛情には無関係な問題であることをパートナーに正しく理解してもらうことです。
小さなスペースは、部屋、ロフトであってもいいですし、それが物理的に難しいようでしたらパーテーションなどで仕切られた空間でも十分でしょう。
「証拠がなくても浮気を疑ってしまう」
HSPは夫の微妙な変化を見逃しません。夫の嘘はほとんど見破る、そう豪語するHSPな妻も少なくありません。その直感により、問題が深刻化する前に対処できるなどの利点もありますが、直感を信じすぎることで余計な悩みを作ってしまうこともあるのではないでしょうか。
HSPの豊かな想像力は、時にはネガティブな想像をすることにも容易に役立ってしまうのです。
疑いを事実に変えるネガティブな想像を巡らすよりも、「そんなことはない」と思える事実を探してみましょう。
「夫の機嫌が気になる。機嫌が悪いと不安になる」
夫の様子がいつもと違うと感じれば、原因は自分にあるのではないか、夫の機嫌をなおすために自分にできることはないか…あなたはあれやこれやと思いを巡らすかもしれません。そして夫の気分に引きずられ、同様に不機嫌になってしまうこともあるでしょう。
不機嫌なオーラを放つ人からは、そっと離れるのが得策です。
夫には夫の事情があるのです。夫にも不機嫌になる権利がある、そう考えれば少しは気が楽になりませんか?
「いつも夫優先。だけど時々爆発してしまう」
他者を気遣う気持ちや、誰かの役に立ちたい気持ちが大きいHSP。パートナーの要求にさりげなく応えることができるでしょう。自分の食事は後回し、お風呂も最後。多少の無理や我慢をしても人のために尽くします。
しかし、あまりに負担が大きくなるとやがては爆発します。日ごろ溜めていたうっ憤を、感情のままにぶつけてしまう日がやってくるのです。
不満は溜めないよう、小出しにするよう意識しましょう。その際のポイントは、命令口調ではなくお願い口調で。「今日はゴミの日だから、ゴミ出して!」を「ゴミを出してくれると助かるのだけど、お願いできるかな」に変換してみるとどうでしょう。他者の助けを借りるのが苦手なHSPも、この言い方なら罪悪感を覚えずいられそうです。また、頼まれた方も喜んで手を貸してくれそうな気がしませんか?
「愛されている実感がないと不安。愛情はわかりやすく表現してほしい」
多くのHSPは、「愛されたがりの一人好き」であるといえるかもしれません。HSP=一人が好き、と思われがちですが、決して人が嫌いなわけではありません。そして、とても愛されたがり屋さんなのです。
しかし、日本人はその文化的な背景から、わかりやすい愛情表現が乏しい傾向にあります。特に結婚後はその傾向が強く出るようです。
あなたがもし、パートナーの愛に不安があるなら、恥ずかしがらずに尋ねてみましょう。「私のこと好き?」「愛してる?」このように欲しい言葉をこちらから積極的に求めていくことで、自分の心を愛でいっぱいにすることができるでしょう。もらえないなら、もらいにいく。ただそれだけのことです。
「HSPについて打ち明けるべきか迷っている」
打ち明けるべきかどうか、については様々な考えがあるかと思います。パートナーの性格も考慮しなければなりませんし、適したタイミングを選ぶ必要もあるでしょう。さらには、あなたがHSPについて好意的にとらえているかそうでないかにより、伝え方が変わってくるのかもしれません。
例えば、HSPの特性を活かした生き方を前向きに模索している、そしてパートナーは大変大らかで器の大きい人である、そのような状況であれば打ち明けることに躊躇はないでしょう。そして、打ち明けたことによるメリットは大きいと感じる傾向にあるようです。
近年はHSPに関する書籍や情報が簡単に手に入るようになりました。そのようなものを一緒に見たり聞いたりすることから始めるのもよいかもしれません。
~より良い結婚生活に向けて~
HSPカウンセリングでは、HSPについて理解を深めることからはじめます。
HSPと言っても、そのお悩みは人それぞれ違いますし、悩みの深さにも違いがあります。
また、お話を伺っていくと、そのお悩みの根っこにあるものが徐々に明らかになってくることがあります。その場合は、そのお悩みに適した療法により継続したカウンセリングをご提案することもございます。
パートナーとのより良いコミュニケーション方法を知りたい方には、SP(サブパーソナリティ)トランプ診断を用いたカウンセリングをさせていただきます。他者理解の不足によるすれ違いがないか見直すよいきっかけとなるでしょう。
「HSPは結婚に向いていない」という話を聞くことがあります。果たしてそうでしょうか?
確かに、強い敏感さや繊細さは、状況によっては不都合を感じさせることがあるでしょう。
しかし、細やかな心遣いや優れた危機管理能力、深い愛情と豊かな感受性…それらの特性を存分に活かすことができたなら、パートナーを深く理解し、互いの存在を尊重しながら、大きな愛に包まれた結婚生活を送ることができると信じております。